週刊めいろま
めいろま(@May_Roma)が気になる時事問題、英語、食、メタルといろいろなことを語りつくします。連載と書籍では読めない情報が詰まったメルマガ。メルマガでは読者のQ&Aに質問に答えます。
月4回発行。(第5週は配信がありません)夏季休暇時期、年始年末は合併号となります。
概要
・Q&A
・国際情勢分析
・マスコミでは報道されないヨーロッパ事情
・海外の最新IT事情
・大人の教養講座(お勧めの本、映画等)
・ビジネス英語ブラッシュアップ
・ニュースクリップ
・海外フードのレシピ
著者:めいろま(@May_Roma)
コンサルタント兼著述家。公認システム監査人(CISA) 。米国大学院で情報管理学修士、国際関係論修士取得後、ITベンチャー、コンサルティングファーム、国連専門機関、外資系金融会社を経てロンドン在住。日米伊英在住経験。ハードロック/ヘビーメタル暦25年超。
ツイッター→ http://twitter.com/May_Roma
ブログ→ http://eigotoranoana.blog57.fc2.com/archives.html
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Vol 268
目次
1. Q&A 日本人でも就職可能な海外のIT職種(2)
2. 英語
3. ニュースクリップ
4. おすすめ本
【LINE@はじめましたよ!】
記事更新等お届けしますので、リンクからお友だち追加してみてくださいね
【英語を学びたい方のためのTwitterアカウント】
@MayRomaBook1
私の書籍の内容を無料でためし読みできますよ。その他【一日5分IT英語】と題した知っておきたいビジネス英単語や表現などもつぶやきますのでフォローしてくださいね〜
【連載記事】
なぜ欧米では高プロが導入されていても過労死が増えないのか?
cakes.mu/posts/23976
【書籍】
日本の老人はなぜ暴走してしまうのか?日本の老人を取り巻く環境と、海外とを比較し、幸福な老後を過ごすためにはどうするべきかを考える
谷本 真由美 の 世界でバカにされる日本人 - 今すぐ知っておきたい本当のこと - (ワニブックスPLUS新書)
日本では「日本スゲー」というTV番組や雑誌記事が大盛況だが、実は世界は日本をバカにしていた!世界における日本の実際の立場やそのイメージの変遷を描く
東京新聞によるインタビュー
https://twitter.com/May_Roma/status/1040806170523402241
本書が韓国の通信社で記事になりました
https://news.v.daum.net/v/20180914144129824
以下翻訳↓
日本人を苦しめる格差の正体。日本と世界を比較しつつ完全解明!タワマン格差、会社格差、教育格差。日本にはびこるバカ格差を断罪!!
不寛容社会 http://amzn.to/2uHdzeN
日本人は不寛容になったのか?芸能人を叩くのはなぜ?なぜ日本人は批判が大好き?海外には他人叩きはある?現代日本人の怒りの本質を分析
===========
<各種サービス>
転職就職
・スカイプでの相談(一回30-1時間)1.5万円〜
・履歴書/CV添削、作成(日本語 英語)3-5万円
・定期コーチング(月1-2回のスカイプでの面談)
・面接練習 1.5万円〜
・海外転職相談 1.5万円〜
・転職用スキル習得アドバイス
・英文書類添削(エッセイ、志望書等)
海外事情調査とコンサルティング
・テクノロジー市場動向や規制(セキュリティ、AI、Blockchain等)
・ITガバナンス、プロセス改善、KPI設計、SLA/OLA作成
・英文のITプロジェクト文書の作成、校正
・ITIL導入
・定性調査、定量調査設計と実施
・プロポーザル作成(EU向け、英語圏研究機関や大学向け)
相談や面談、コーチングはすべて「めいろま」(谷本)本人が対応させていただきます。外注は一切使用しておりません。また英文履歴書や英文書類にはすべて家人(Professor Paul Robson ケンブリッジ大学博士号、イギリスの大学教授)の最終チェックや作成アドバイスが入ります。
これまで海外転職、外資系転職、大学留学等で様々な方にご利用いただいております。
ご興味がある方は mayromaenglish@gmail.com までお問い合わせ下さい。
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1. Q&A
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Y様からの質問:
以前もメルマガで一部お見かけしたことがありましたが、海外で需要が高く、日本人でも就労可能性が比較的高いIT系職種に関してまとめていただきたいです。
IT系職種とは、データサイエンスやマーケティング関連なども含んでいただいて構いませんので、より多くの情報を知りたいです。
特に気になっているのは、日本のIT系職種と欧米のIT系職種のちがいです。
日本で働くエンジニアが海外で仕事を見つける場合、海外の教育機関を経てインターンを探すこともあります。
しかし、現在日本でエンジニアとして働いている人は就労経験を無駄にしないために、どのような形態のエンジニアとして、どの分野(ネットワーク・データベース・Webプログラミングなど)のスキルを高めておくと良いのでしょうか。
日本におけるビギナーレベルのエンジニア職としては以下、3種類があると考えています。
・開発エンジニア(メーカーなど)
・Web、AIエンジニア(ITベンチャーなど)
・カスタマーサポートエンジニア(外資ITなど)
日本に支店のある外資IT企業だと、ソフトウェアエンジニア職よりもカスタマーサポートエンジニア職のポストが多く、自社製品を使っている企業の開発者に対して技術サポートをするといった仕事が中心だと聞きます。
「海外というと国内では外資系企業のポストや働き方が近いのではないか」という考えを持っている日本人も多いと思いますが、日本語に関わる仕事に登用される場合を除き、開発ができるエンジニアの方が海外での就職では重宝されますか。
回答:
今回は前回からの続編です。論点2と3に関してお答えします。
■論点2 IT業界の日本人が海外で職探しをする場合どんなスキルを身につけるべきか?
これはどういった町のどういった業種で仕事をしたいかによります。
IT業界とはいってもその土地により求められている仕事には大きな違いがありますので、海外と言ってもあまりにもくくり方が大きすぎるので、どの職種にしておくと就職に有利かということを一言でお答えすることはかなり難しくなります。
例えばロンドンの場合は仕事の募集が多いのはやはり金融系のITになります。また最近では AI や Web 系の募集も多いですし、ビッグデータの分析や Business Intelligence 系の仕事も増えてきています。
ところが同じイギリスとはいっても違う街に行けば全く異なる仕事の需要があります。
例えばスコットランドの石油採掘地域で募集されているのは採掘システムや油田の管理システムを担うソフトウェア開発者や運用者だったりします。
ドイツの場合は航空産業や自動車産業など製造業系の開発やシステム運用の需要が増えます。
またシリコンバレーに行きますとフィンテックの会社やソーシャルメディア系の求人がぐんと増えます。
さらに日本人ですと日本語で顧客やユーザーと対応するような仕事というのも需要がありますので、 他の言語圏の人とは扱いが違うことがあります。
日本人が海外で就職する際に目安するものとしては
・どの国、どの街で働きたいか
・どの程度の賃金を得たいか
・ビザは取りやすいか
・どんなキャリアパスを希望するか
・永住権取得を希望するか
・子供にどんな教育をあたえたいか
・取得予定の不動産の価格帯
・生活費の概算
どういった事柄になります。これらをまず整理し、「自分はどんな生活をしたいか」ということを大まかに決めた上で、 どの街のどの職種を探すか、また自分はその職種に応募して採用される可能性があるのかどうかということを精査するとよろしいと思います。
もし収入や就労環境というのも重要視する場合は、こういった事柄の最優先事項として収入を優先し、 自分の現在のスキルや経験で採用される可能性はあるということを検討する必要があります。
収入を調べるにあたっては英語圏の場合は専門性や業種別に賃金の市場価格やトレンドが発表されていますからそれらをネットで調べて比較をしてみるのがよろしいでしょう。
例えば以下はCWJobsで発表されている人気職種の賃金と前の月との比較です。カッコ内は募集数です。
最も人気がある職種はアーキテクトで平均賃金が約1200万円です。 賃金は一ヶ月で15%上昇しています。
その他に人気があるのは ITコンサルタントやビジネスアナリストで上流工程に所属する職種です。こちらも賃金が一か月で8%から9%上昇しています。
イギリスは現在Brexitで市場を取り巻く雰囲気というのは不安定ではありますがITに関しては欧州大陸には世界中から投資が集まっていますので先行きはかなり前向きです。
例えばフィンテックに対しての投資というのは史上最高になっており、離脱投票以前よりも投資額が増えています。
ですからこういった職種に関しては賃金が上がる一方です。仕事の需要が高いが応募者が少ないので賃金が上がる。実にわかりやすい仕組みです。
Keyword Average Range Monthly change
Architect £77,500 £62,500-£87,500 15% (452)
VB £47,500 £37,500-£52,500 12% (46)
SQL Server £52,500 £42,500-£62,500 11% (849)
ASP.Net £52,500 £42,500-£62,500 11% (644)
DBA £57,500 £47,500-£78,750 10% (96)
Test £57,500 £42,500-£72,500 10% (987)
Testing £57,500 £42,500-£72,500 10% (1321)
Business £57,500 £42,500-£72,500 10% (4142)
Consultant £62,500 £47,500-£80,746 9% (595)
Business Analyst £61,818 £47,500-£82,500 8%(326)
参考としてロンドンのソフトウェア開発者の求人例を明記します。
年収1200−1500万円
Software Developer
https://www.cwjobs.co.uk/job/software-developer/anson-mccade-job86130393
London, South East
£80000 - £100000 per annum + package
Permanent
Software Developer - JavaScript, HTML 5, React
A fantastic opportunity has arisen for a Software Developer with experience in Javascript, HTML and ideally React to join an innovation lab based in central London. The lab looking for someone to help deliver all digital products across the product suite.
As the Software Developer, you will have the chance to design unique, user centred digital setting in a truly agile environment. It is a chance for you to have a real impact on Greenfield projects in a flexible/collaborative setting.
Skills required for the Software Developer:
Experience developing in JavaScript, HTML 5, React
Some knowledge of Drupal, Symphony would be beneficial
Ability to work closely with various stakeholders
Software Developer - JavaScript, HTML 5, React
日給8万7千円〜9万3千円 年収2100万円〜2250万円(月22日、年11ヶ月稼働)
Software Developer C# .Net SQL
https://www.cwjobs.co.uk/job/developer-sql/client-server-job86116304
The City, City of London (EC4)
£600 - £650 per day
Contract
Software Developer (C# .Net SQL) London to £650 p/day
Software Developer (C# .Net SQL). Global financial software house is seeking a skilled Software for an initial six month contract. This is a hands-on development role with the focus on delivering improvements to the performance, latency and optimisation of highly complex real-time trading systems.
You will be based in modern open plan offices with amazing views of the City.
Requirements:
Expert C# .Net design and development experience
Strong OO design skills, design patterns, multi-threading and real-time development experience
Good SQL skills
WinForms / WPF
Excellent communication skills
Strong academic record of achievement – must have achieved 2.1 or above from a top tier university
■論点3 開発者は海外で就職しやすいか?
これまで申し上げたように IT業界においては開発者の仕事の需要が大変高いので就職しやすいというのは明らかです。
しかし注意が必要なのは、働く街や業種によって需要のあるスキルというのは異なってきますし、どんな経験が必要かというのも同じく仕事をする企業によって異なってくる点です。
ですから自分が一体どこに住んでどこで働きたいかということをまずは大まかに想定し、 そこで需要の高いスキルを調べ、応募者が少ない企業やスキルを探したらそこに注力してどんどん応募していくと言った作業が重要になります。
転職を経験したことがない日本の人が最も苦手とするのは一体どこで 自分のスキルや経験が求められるかということです。
どうしたらそういったことを調べられること言うと、これはもうトライ&エラーで自分でネットでどんどん調べたり、様々な人に会って口伝いに情報を集めるほかありません。
また日本国内には外資系のヘッドハンターがいますから自分の履歴書を送って、どの街のどの業種であれば自分の経験やスキルはどの程度の評価をされるか、 また現在人が足りていない業種や分野は何なのかということを直接聞くのも勉強になります。
さらにここで最も重要になるのはやはり英語です。 英語ができないことには英語圏だけではなく東南アジアや中国でも技術スキルがあっても仕事がありません。
メルマガで何回も書いていますが英語ができるというのは単に簡単な挨拶を交わせるとかメールの送受信ができるというレベルではなく、開発者であれば要件定義をきちんと英語で書き込んでそれをチームメンバーに口頭や文章で説明をし、開発中に疑問が生じたら英語できちんと質問をしたり回答をする、さらにインシデントが発生した場合はそのルートコーズを調査をしてきちんとリポートにして提出ができるといったことになります。
雇用を維持し昇進をしたいのであればかなり高いレベルの英語力が必要になります。訛りはあっても構いませんが、相手に対して自分の意図をきちんと伝えられる語彙や文章力、わかりやすい話し方が重要です。
良い例はカルロス・ゴーン氏や大前研一さん、孫正義さん、ジャック・マーさんの英語です。
皆さん訛りはありますが、明瞭かつ誰にでも伝わる発音、文章の論理的な組み立て、説得力で、まさにグローバル・ビジネスにおけるお手本です。
従って、この英語力というのはおそらく日本でしか働いたことがない人が想像するレベルよりもはるかに高くなります。
例えば年収1000万円以上の報酬を得られる開発者であれば国や地域に関係なく必要な英語のレベルは英語圏のそこそこの大学の学部卒レベル程度になります。日本で頑張って訓練をすればこの程度に達することは可能ではありますが、相当な努力が必要です。
特に問題になるのは読み書きです。残念ながら日本の企業でも英語学校でも、仕事において最も重要になる読み書きを徹底的に教えていないのです。特にIT業界に特化したコースは皆無です。
さらに応募時にはCV(履歴書)やカバーレターは英語圏のフォーマットで完全に書かれている必要があります。
少しでもスペルミスがあったりフォーマットや文章がおかしければ、そこで採用されないと考えたほうがよろしいでしょう。
応募先に提出する前にネイティブによってどちらも添削を受ける必要があります。
費用はかかっても履歴書は人生がかかっている「チラシ」でありますから、ここぞという勢いで数万円単位の出費を惜しんではいけません。
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2. 英語
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ロンドンのテックワーカー不足
イギリスはBrexitがハロウィン頃までに延期されたことにより相変わらず経済の先行き不透明感が漂っていますが it 業界に関しては別の話です。
離脱 英語もイギリスのテクノロジー業界への投資は止むことがなくフィンテックへの投資は過去最大の規模になっています。 その年の多くというのは欧州の大陸からですからBrexitが控えているのにもかかわらず欧州の投資家というのはイギリスのテクノロジー業界の先行きはかなり明るい見ているとしてよいでしょう。
テクノロジー企業や金融企業が集まる地域は相変わらずオフィスや住居不足で最近では郊外に移転する企業も増えています。
ロンドンの金融街やテクノロジー企業が集まるショーディッチは新しい高層ビルの建築がどんどん進んでおり古き良きロンドンの風景が大変化しています。
そんなロンドンでありますが現在大問題になっているのがテクノロジーのスキルを持った人材の不足です。穴埋めには1年間になんと100万人もの人を雇わなければならないという見積もりが出ています。
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London has constantly faced a chronic deficit of tech skills with the demand for skilled professionals continuing to exponentially grow. According to Guardian, this shortage continues to cost UK companies approximately £2.2 billion annually in terms of higher salaries and hiring of temporary workers.
In 2018, the fundamental issue remains the expansion of IT talent pool to bridge the supply gap. This deficit is driven by the unprecedented growth of technologies such as IoT, Big Data, AI, and robotics which create a disruption faster than companies can manage to source the talent. Equally, these technologies have evolved faster to the extent that the skills required to manage them have been rendered derelict.
As it stands, London needs to inject at least 1m new entrants annually for the next 7 years to keep up with demand and remain competitive on the global market.
In 20 years time, 90% of jobs in the UK will require digital skills. Even more worrying, the digital transformation in the country demands a totally different approach in IT skills training as those currently taught in universities won't be relevant in the near future. In fact, one-third of the tech workers in the UK will need to reskill by 2030 or risk being displaced by the advanced technological requirements.
Nevertheless, JavaScript, Java, Python, C#, SQL, and Linux are some of the most demanded programming languages in the UK. In terms of growth, ReactJS and Amazon Web Services are said to experience massive growth in 2018 and beyond.
ロンドンは常にテクノロジーのスキル不足に直面しており、スキルのある専門家の需要というのは伸びる一方です。
ガーディアン紙によればこのようなスキルの不足は、より高い賃金を支払ったり一時的な要因を雇うための費用としてイギリスの企業にとって22億ポンドの負担になっています。
2018年において、 ITの才能を持った人と供給のギャップを埋めるための問題が存在しています。この供給不足というのはIoT、Big Data、AI、ロボティックスといった技術の予測しなかった急激な成長によるものであり企業が人材を管理できる以上のものになっています。同じくこれらの技術の発達は、これら技術を管理できるスキルが足りない状況も生み出しています。
この状況でロンドンではグローバルな競争に勝つためには今後7年間の間に少なくとも1年間に百万人のテクノロジー系人材を投入する必要性が出てきています。
今後20年の間に90%のイギリスの仕事というのはデジタルなスキルを要求するようになります。さらに心配なことに、このようなデジタルな変化はテクノロジースキルの教え方を大きく変える必要があり、現在イギリスの大学で教えられているものは全く妥当なものではなくなります。事実イギリスの1/3のテクノロジーワーカーは 2030年までにスキルを学びなおすか、技術の発達のために仕事を失うでしょう。
一方でJavaScript、Java、Python、C#、SQL、 Linuxはイギリスにおいて最も需要が高いプログラミング言語です。成長に関して言えば2018年以降にはReactJSとAmazon Web Servicesが急激に成長すると言われています。
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出所:
How Much Do Software Developers Make in London?
https://www.tech.london/news/how-much-do-software-developers-make-in-london
・constantly :常に
・faced:直面する
・chronic:慢性的な
・deficit:不足
・demand:要求する
・skilled:スキルのある
・professionals:専門家
・exponentially:急激に
・Guardian:ガーディアン紙。イギリスのリベラル系新聞
・shortage:不足
・billion:10億
・annually:年間
・hiring:雇用
・temporary:一時的な
・fundamental :根源的な
・remain:残る
・pool:プール、水たまり、貯める
・supply gap:供給ギャップ
・unprecedented :予測しなかった
・IoT:Internet of Things。物のインターネットの略。機械同士がインターネットで繋がって、機械の状態やユーザーの行動に関する情報を交換し合う技術
・Big Data:ビッグデータ。膨大な量のデータを解析してサービス向上やトレンド分析に使用する技術
・AI:Artificial Intelligenceの略。人工知能のこと
・robotics:ロボット技術
・disruption:破壊する
・talent:才能
・evolve:進化する
・rendered:何々の状態にした
・derelict:放棄する
・demand:需要
・relevant:適切
・competitive:競争力がある
・reskill :学び直す
・displaced:追放される
【talent pool】は大変注意が必要な表現です。「才能のある人を貯めておく場所」という意味です。 【talent】は日本人が間違えがちな表現で、英語では元々「才能」という意味です。テレビタレントという意味ではありません。あれは和製英語です。【pool】は「水たまりという意味ですが、ビジネスでは「貯めておく場所」という意味で使います。泳ぐためのプールは【swimming pool】です。
【driven by】は「〜により先導される」です。ビジネスでもよく出てくる表現ですので覚えておいてくださいね。
【supply gap】は「供給のギャップ」と訳されますが、実はこれ経済学の「需要と供給」の「供給」であります。英語圏では人材市場に関して経済学の概念がよく使われます。
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3. ニュースクリップ
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【IT】動物の知能でAIをテストする
従来のAI研究では、AIのち脳を測るにはゲームを解く、特定のタスクを処理するといったテストを行っていたが、Animal-AI Olympicsでは異なるアプローチを採用。動物の知能をもした課題を作成し、ロボットに搭載したAIが挑戦する。AI評価には多様な軸が必要
【IT】AIは仕事を奪わないが採用方法を変える
https://www.weforum.org/agenda/2019/01/ai-is-changing-the-way-we-recruit
AIは究極的に人間をより賢くする技術であり人間を機械に置き換えるものではない。AIが発達すると変わるのは人材の採用方法で、従来のように経歴や学歴を問うのではなく、目の前の課題を技術を使って解決したり、新しい技術を学力があるかどうかが採用のポイントになる。現に最近の採用はhackathonや大学のキャンパスにおける問題解決イベントで行われている。
【科学】効率は創造性に悪影響
https://www.weforum.org/agenda/2019/04/unlocking-the-creative-value-of-inefficiency/
効率的な行動や思考はタスクを迅速に処理できるが、特定のアルゴリズムや過去のパターンに沿って行動したり考えることになり、過去の成功体験に依存する。新しいやり方や考え方を生み出すにはむしろ有害。例えばこれは出版社が次々とヒット作の続編を出すのに似ている。AIは事前に設計されたアルゴリズムに沿って物事を判断したり処理するのに過ぎないので、突発的なことや創造的なことが無視されてしまうというリスクがある。
【科学】言語学習と突然変異の関係
生物学では進化は細胞の突然変異により進み、有益な進化が生き残る。言語学習に関しても同じことが言え、便利な言葉や表現は社会に受け入れられ自然に広がっていく。外国語を学ぶ生徒に関しても同じで、置かれた環境で便利な言葉であれば自然に身についていく。日本人が英語がなかなかうまくならないのは、英語を必要とする環境がないのと関係がある。
【科学】睡眠時間と豊かさの関係
豊かな国ほど睡眠時間が長く、長い睡眠時間は仕事の効率性とリンクしている。しかし日本と韓国は例外的に睡眠時間が短く、その短さは働くひとの創造性を奪っているので実は非効率。休みを十分にとったほうが仕事は早く終る。
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4. おすすめ本
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実は今やAmazonはITインフラ企業でそのキモがAWS。Amazonが何をやっているのか、クラウドとは何か、エンジニアだけではなく投資をやっている方やIT業界の今を知りたい方も学ぶべき→AWSによるサーバーレスアーキテクチャ amzn.to/2OrVeu0 via
エンジニア以外にもわかりやすい良書。一般教養として理解しておきたいですね。AIという単語に踊らされないこと。仕組みを知っておきましょうね→エンジニアなら知っておきたいAIのキホン 機械学習・統計学・アルゴリズムをやさしく解説 amzn.to/2OdR1Kh
AIエンジニアは現在英語圏では高額報酬を得られる分野で人手不足なので海外で働きたい人は就労許可取得に有利。就職に特化した本は珍しい。AI業界の現況がわかるのも面白い。→ 機械学習エンジニアになりたい人のための本 AIを天職にする amzn.to/2OdAu9k
初心者に良い本。自宅で演習をしながら学べ包括的な知識が身につく。転職に有利なので事務系の方にもオススメ→おうちで学べるデータベースのきほん amzn.to/2Hw3mZE
戦略思考と儲けのしくみが親しみやすいイラストで分かりますよ。外資大手で採用。資料作成の参考にもなる→ ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書 amzn.to/2ObWFN8
Vol 267
目次
1. Q&A 日本人でも就職可能な海外のIT職種(1)
2. ニュースクリップ
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1. Q&A
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Y様からの質問:
以前もメルマガで一部お見かけしたことがありましたが、海外で需要が高く、日本人でも就労可能性が比較的高いIT系職種に関してまとめていただきたいです。
IT系職種とは、データサイエンスやマーケティング関連なども含んでいただいて構いませんので、より多くの情報を知りたいです。
特に気になっているのは、日本のIT系職種と欧米のIT系職種のちがいです。
日本で働くエンジニアが海外で仕事を見つける場合、海外の教育機関を経てインターンを探すこともあります。
しかし、現在日本でエンジニアとして働いている人は就労経験を無駄にしないために、どのような形態のエンジニアとして、どの分野(ネットワーク・データベース・Webプログラミングなど)のスキルを高めておくと良いのでしょうか。
日本におけるビギナーレベルのエンジニア職としては以下、3種類があると考えています。
・開発エンジニア(メーカーなど)
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日本に支店のある外資IT企業だと、ソフトウェアエンジニア職よりもカスタマーサポートエンジニア職のポストが多く、自社製品を使っている企業の開発者に対して技術サポートをするといった仕事が中心だと聞きます。
「海外というと国内では外資系企業のポストや働き方が近いのではないか」という考えを持っている日本人も多いと思いますが、日本語に関わる仕事に登用される場合を除き、開発ができるエンジニアの方が海外での就職では重宝されますか。
回答:
回答を差し上げるのにしばらく時間がかかってしまい大変申し訳ありませんでしたが今回はIT の職種に関する回答です。
質問者の方と同じくご興味をもたれている it 業界の方が大変多いと思うのですがこれまでもメルマガで何回か日本と海外の it 系職種の違いについて解説をしてきましたが今回は実際に海外で就職したい方に対しても少し詳しく説明を差し上げたいと思います。
それではまず回答を始める前に質問者様の論点をまとめたいと思います。質問にはいくつかの項目がありますが大きく分けると以下の三つになると思います。
■論点1 日本と海外のIT系職種の違い
■論点2 IT業界の日本人が海外で職探しをする場合どんなスキルを身につけるべきか?
■論点3 開発者は海外で就職しやすいか?
■論点1 日本と海外のIT系職種の違い
まず論点1に関してご回答差し上げますが、これが海外と日本でお仕事をされている方であれば薄々お気づきになっていることではないかと思います。
実際日本の it 業界というのは他の先進国に比べでも途上国に比べての大変特殊な形態で仕事が行われています。
その最もを特殊な部分というのが触手の定義といったものがかなり曖昧で専門性があまり細分化されていないという点です。
これはなぜソナタかと言うと元々の日本の it というのは企業の電算室の一部として発達したからです。 さらに元々コンピューターを扱う企業というのはあったわけですがその発端というのがアメリカやイギリスと異なっています。アメリカやイギリスの場合は元々コンピューター産業というのは軍事産業です。
これは例えばイギリスのコンピューターの父と言われているアラン・チューリングの伝記である「エニグマ」という映画を見ても大変よくわかるのですが、先進国の多くではコンピューターというのは軍事技術の一部として発達してきました。
軍事技術でありますから国はそこに芳醇な予算をつぎ込み軍は様々な技術を開発します。開発した技術というのは大学でも共同研究されそれが民生化されて民間企業で使われるようになります。
1911年創業のIBMはパンチカードによるデータ処理機器を開発してい¥ましたが、パンチカードはマンハッタン計画等米軍の軍事技術開発に使用され、IBM自身も戦時中は兵器を製造しています。
1939年創業のアメリカのDECはMITの研究者が創業した会社で、その技術は米海軍に採用されます。
1960年代になると次々にIT企業が設立されるようになります。
日本の場合は1970年代まで、コンピュータといえば大型汎用機のことを指し、ハードウェアの開発が主流でした。いわゆるコンピューター企業が設立されるようになったのは1970年代と遅く、その大半は、企業の給料計算などを請け負う「計算センター」であり、事務処理の補助という位置付けで、元々アメリカのような国策的性格や企業の戦略の一部ではありませんでした。
このような遠隔の違いがありますのでアメリカやイギリスと比べた場合日本におけるIT業界というのは未だに補助的な意味合いが強く企業経営者の少なからずも「電算室」という意味合いで相手を扱っている方が少なくありません。
このような背景の違いがあるために it 系職種の分類もアメリカやイギリスと日本では若干の違いがあります。
最も大きな違いというのは日本の it 系の職種の分類というのは主に伝説のレガシーを受け継いだサポート的かつ総合的なものが多く、 アメリカやイギリスというのはかなり細分化されているということです。
このような違いが生まれる理由は日本とアメリカやイギリスの it 系の業種ではキャリアのデザインというのは全く異なっていることもあります。
日本の場合多くの企業では新卒一括採用や専門をあまり気にしないで野菜をする方式が一般的になっています。一方で、アメリカやイギリスの場合は最初から専門を限定し、市場価格の賃金で雇うことが当たり前です。
日本の場合は企業内でローテーションをしたり複数の役割を一人の人が担うことが多いため、職種と賃金を明確にリンクさせる必要がないことが少なくありませんが、 アメリカやイギリスの場合はITの専門家というのは自動車の部品と変わりませんから、その機能を提供する人には市場で反映されている賃金を適切に支払う必要があります。
専門外の 専門外の仕事を得ることはかなり稀ですのでスキルがない人がいる場合は外から新しい人連れてきたり、新たに外部トレーニングを受けてもらってその分野の専門家になってもらいます。
トレーニングが企業内で提供されない場合は自分で大学院やトレーニングセンターに行ってスキルを身につけます。そうやってスキルアップをして次の職場に転職していくのが普通のキャリアモデルになっています。
それでは日本の企業ではIT系の職種がどういう風に分類されているのかというのを見てみましょう。
例えば以下はリクルート社が運営するリクナビの ITエンジニアの転職ページの仕事分類です。
リクナビ
https://next.rikunabi.com/tech_soft/
システムコンサルタント・システムアナリスト・プリセールス
システム開発(Web・オープン・モバイル系)
システム開発(汎用機系)
システム開発(組み込み・ファームウェア・制御系)
パッケージソフト・ミドルウェア開発
ネットワーク・サーバ設計・構築(LAN・WAN・Web系)
通信インフラ設計・構築(キャリア・ISP系)
運用・保守・監視・テクニカルサポート
社内SE・情報システム
研究・特許・テクニカルマーケティング
品質管理
このページを見て 目立つのが「システムコンサルタント・システムアナリスト・プリセールス」という職種が独立したエンジニア系の職種としてを明記されていることです。
これらの職種は実は英語圏には存在しません。上流工程から下流工程をさらにサポートなのも請け負うこともある職種ですがそういった大雑把な分類は英語圏では行わないのが一般的です。
しかし日本で IT業界にいる方のかなりの数がこの職種で働かれているわけですが、そもそもそのような職種が存在しませんので海外へ転職する場合にそれが大きなネックになってしまいます。
特に英語圏では包括的なこういった役割というのは全く評価されないことが多く専門性が低くまた英語圏の職種分類に沿って仕事したことがないとカウントされてしまい市場での人材価値がほとんどなくなってしまいます。
今日本でこの職種についている人々はなるべく早めに英語圏で人気がある職種のスキルと経験を積まなければなりません。
次に目指す点がプロジェクトマネージャーや IT マネージャーといった上流管理系の職種がIT職種の分類として明記されていないことです。またIT系の監査や 系の監査やビジネスアナリスト、データサイエンティストと言った英語圏では近年かなり重要になっている職種が明記されていません。
つまりこれが表すことというのはこういった上流工程系の職種というのが日本では重要視されておらず職業としての需要もあまり高くないということです。
その理由というのは日本では経営層がITのマネージメントの部分や品質管理そして業務分析というのをかなり軽く見ているということが背景にあります。
これがなぜ起こるかと言うと日本では管理をするためのスキルというのがプロフェッショナルスキルとして確立されていないからです。日本では管理というのはあくまでエンジニアやゲームはの人々が付随的に行うことであって専門職として確立したスキルを持った人々が能力を発揮する業種ではないわけです。
英語圏の場合は管理のスキルというのは業界別に専門職として別れています。 専門性の高い特殊スキルですので賃金も割高です。特に大規模なシステムを統括するプログラムマネージャの場合は、日本の大企業の管理職の数倍の賃金を稼ぐこともあります。
爪に目立つのは日本の IT では開発系の職種でもどちらかと言うと Web やインターネットよりも製造業系の開発の職種が非常に多いことです。
例えば組み込み系システムなどはその代表のひとつでありますしソフトウェアが重要になっているのではなくハードウェアを動かすために必要なソフトウェアを作るという職種が少なくありません。
これはイギリスやアメリカとやはり大きく違うところで、イギリスやアメリカの場合はソフトウェア自体が主役になりますから製造業の製品ありきのポジションというのは日本よりは少なめになります。ただしドイツに行きますと 日本と似たような職種が増えてきます。これは各国の産業構造が違うことが原因になっています。
では一方でイギリスやアメリカの場合はどんな風な職種分類なっているかというのを見てみましょう。
以下はイギリスのIT業界では有名なCWJobsという求人サイトです。このサイトの職種分類というのはアメリカやカナダ、オーストラリアシンガポールなどでも変わりがありません。
Administration
IT Administrator, IT Support Administrator, Server Administrator, Junior Administrator, Website Administrator
Analyst
Vba
Architect
Architecture
Solution Architect, Technical Architect, Data Architect, Cloud Architect, Infrastructure Architect
Business Intelligence
BI Developer, Business Intelligence Analyst, Business Intelligence Developer, BI Analyst, Head Of Business Intelligence
Database
Sql, SQL Developer, DBA, Data Engineer, Sql Dba
Director
Engineering
Engineer, Telecoms Engineer, Project Engineer, Senior Engineer, Automation Engineer
Infrastructure
Infrastructure Engineer, Systems Administrator, AWS Architect, Infrastructure Manager, Systems Engineer
IT
Computer, Computing, Internet, Online, Computer Science Graduate
Management
IT Manager, Service Delivery Manager, Operations Manager, Part Time, Delivery Manager
Marketing
Marketing Assistant, Junior Marketing Assistant, Marketer, Assistant Marketing, Graduate Marketing
Product Manager
Product Owner, Senior Product Manager, Head Of Product, Project Planner, Product Director
Project Manager
Programme Manager, IT Project Manager, Scrum Master, Pmo, Senior Project Manager
Sales
Contracts Engineer, Contract Engineer, Contract Design Engineer
SAP
SAP Consultant, SAP FICO Consultant, SAP Project Manager, SAP Business Analyst, SAP ABAP Developer
Security
Cyber Security, CISSP, Penetration Tester, Cyber Security Analyst, Ethical Hacker
Software Developer
PHP, C#, Python, Oracle, Software
Support
IT Support, Cisco, 2nd Line Support, IT Support Engineer, 1st Line Support
Technical
Test Manager, Implementation Manager, Technical Lead, Technical Project Manager, Technical Director
Testing
Test Analyst, Tester, Test Manager, Software Tester, Manual Tester
Training
IT Trainer, Software Trainer, Systems Trainer, Trainer IT, Learning Technologist
Web Developer
ASP.Net
まとめてお気づきになると思うのですが、まず開発系の職種の分類というのが日本よりもはるかに細くなっています。これは開発系の職種といっても扱う言語野プロダクトによって全く意味が異なってくるからです。
採用する方もエンジニアを一人雇って複数のプロダクトやサービスの開発を言わせるということもありません。あくまで専門性を細かく限定してタスクをアサインします。
次にお気づきになると思う点が、 ITアーキテクトが大変重要視されているということです。これはシステムのグランドデザインを描く職種ですから英語圏の IT業界では最も賃金が高い職種であり重要性も高くなっています。日本ではこの職種の認知度も重要性も英語圏に比べると低いためリクナビでの募集もあまり目立つような形になっていません。
まだ開発者に関しては言語別プロダクト別で人を募集しますのでこういった求人サイトでは言語別で検索をかける仕組みになっています。
開発同等重要視されているのがテストの専門家です。テストの専門家のスキルもレイヤー別また経験別に細かく定義され募集されます。
また日本ではあまり見られない物としてはセキュリティの専門家がかなり細かく定義され募集がかけられることです。
日本だとかなり規模の大きな企業であっても、開発や運用を経験した人がジョブローテーションとして担当したり、兼務をすることが珍しくありませんが、英語圏の場合は完全に確立した専門職ですから、賃金がかなり高く、細い専門性が要求されます。
ですからセキュリティを専門とする人は日本の企業で働くよりも英語圏で 働いた方が収入は大きくなります。また職種としての尊敬度も日本とは比べ物になりません。
セキュリティがここまで重視される理由というのは英語圏ではシステムやサービスの運営をそもそも性悪説で捉えておりリスク管理にかなりのコストをかけるということです。日本だと性善説で運用することが多いですからこの辺りがかなり手薄になっていることが多いです。
さらに英語圏の特徴としてはプロジェクトマネジメントや PMO 、サービス管理サービスデリバリそしてサポートといった管理型の業種が IT業界の専門職として認知が高く、求人でも専門的な分野として募集が行われているということです。
英語圏の場合は例えばサポートであっても、 1st Line、2nd Line、 3rd Line とレイヤー別に求人を行います。 これは各レイヤーで求められる経験やスキルというのは全く異なるためです。ところが日本の場合は一括でサポートとして募集することが少なくありません。
プロジェクトマネジメントや PMO は完全に独立した職種であり専門性がかなり高いですから職種としての尊敬度も高いですし賃金も高くなります。日本だとかなり若手の人が担当することがありますが英語圏の場合特に規模の大きな企業や歴史が長い企業の場合はこういった管理業務を行うのは大ベテランの人が少なくありません。
経験の豊富なプロジェクトマネージャーやプロダクトマネージャーというのは企業内で昇進して一般的なマネージャーになるのではなく、専門性を持ったまま専門職として働くことが珍しくありません。ですからプロジェクトマネージャーやプログラムマネージャーが一般的な管理職よりも強い権限を持つこともあるわけです。
またサービス運用に関しても英語圏の場合はITILを導入してモデルを組んでいる企業がほとんどですので、ITILに沿った形で組織を作っているので専門別に人を募集します。 いくつかの業務を運用担当者や開発部署が兼務することもありますが、規模の大きな企業の場合は全く別の正門として異なった人を募集します。
営業に関しても同じで、規模の大きな企業であれば、 営業もプリセールスとポストセールスは担当者が異なります。またそれ以外に顧客のコンサルタント的な役割を担う上流工程の戦略担当者がいます。こういった人々は顧客や社内のIT委員会などで企業戦略と相手戦力のすり合わせを行います。ビジネス戦略の深い理解が必要になりますから幅広い技術的な知識の他にビジネスの基本概念の理解やマーケティングの知識も必要になってきます。
さらにIT に特化したマーケティングや広報業務というものも存在します。マーケティングの経験があれば誰でもできるというわけではなくやはりIT業界に特化したスキルや経験というのは必要になりますから専門的に募集されることになります。
IT業界と言ってもさらにモバイルや消費者向けのゲームと法人向けの大規模なネットワークでは扱うプロダクトが全く異なりますからそこでもどんなマーケティング経験があるかということが詳しくとわれることになります。
それではこのように分類される職種の中では一体どんなものが人気があるのでしょうか。
以下はCWJobsで人気のあるポジションを検索キーワード別に並べたものです。カッコ内は2019年4月16日現在の募集数です。
Head of IT (79)
IT director (46)
IT sales (509)
IT manager (338)
Programme manager (247)
Project management (2,712)
IT project manager (286)
Project support (2,491)
Analyst (2,024)
Business analyst (629)
Network engineer (311)
PHP developer (293)
SAP consultant (89)
Security manager (126)
Software developer (5,183)
Web developer (1,849)
Software engineer (5,202)
Software testing (1,734)
Android developer (151)
iOS developer (135)
Mobile developer (156)
Test manager (59)
Test analyst (188)
Tester (2,973)
Testing (2,959)
IT support (1,088)
IT helpdesk (608)
IT technician (1,039)
IT trainer (24)
Graduate IT (32)
Business intelligence (1,853)
Data analyst (578)
募集数が多いのは開発者になりますがそれ以外にもテストの専門家やプロジェクトマネージャー、サポート、 Business intelligence もかなり人気があることがわかります。
論点2と3に関しては次号でお答えいたします。
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2. ニュースクリップ
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【UK】イギリスの名誉殺人
2003年にイギリスで17歳の女子高生が両親により殺害される。お見合いで結婚しイギリスに移民してきたパキスタン人夫婦が娘が成長に従って西洋化することに立腹。殴るけるなどの暴行を繰り返し、睡眠薬を飲ませてパキスタンに連れていき従兄弟との見合い結婚を計画したが、娘は反抗し漂白剤を飲んで自殺未遂。帰国後に半袖の服を着たことでふしだらと罵り、口にビニール袋を詰め込んで殺害。イギリではこの様な名誉殺人が時々起こるので啓蒙活動が盛んだが、保守的な地域から移民してきた人々には効果がない。多様化するとこの様な事件も起きる
【UK】少子化で私学人気が増加
中流以上の家庭では少子化で一人っ子や子供は二人という家が多いが、子供の数が少ないため私学に通わせる親が増加。人口は増えているが中流以上は少子化が顕著。
【EU】フランスの富豪がノートルダム大聖堂修理に巨額寄付
Bernard Arnaultの家族と LVMH、Gucci 、Yves Saint Laurent、クリスティーズなどを所有するFrancois-Henri Pinault氏が修理に貯めに巨額寄付決定。この様な寄付を行うのが金融業やIT企業のオーナーではなく、高級ブランドのオーナーだというのがフランスらしい。フランスだけではなく欧州はまだまだ階級社会で、未公開の家族経営の企業が多く、高級ブランドは代々貴族が所有。こういう所で階級社会を実感。
【EU】ドイツ社会を分裂させているのは何か?
世論調査によれば「収入の差」と答える人が8割。次いで「教育・資格」「違った意見への寛容さ」「文化と宗教」との回答で、宗教の違いが案外低い。2000年以後ドイツも金融資産の有無で格差が広がっている。
【中東】旧イスラム国支配地域でキリスト教が流行
イスラム国が支配していたコバニでキリスト教に改宗する人が増加。数年に渡る戦いにうんざりして異なる宗教を求めたかったと。しかしキリスト教団体の支援を受けたいだけではとの意見も。
【IT】30代後半から50代でソフトウェアエンジニアに転職
https://gigazine.net/news/20170221-late-start-programmers/
子育て中の女性やキャリアチェンジしたい人々が、オンラインで学んだりソフトウェアの訓練学校に入ってソフトウェアエンジニアに。時間は限られているが効率よく勉強したり、ネットの動画を駆使してスキルを学ぶ。人で不足なので仕事にもインターンも可能。今では会社を経営する人も。ちょっと元気になる話。
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3. おすすめ本
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